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タミヤ1/35陸上自衛隊10式戦車のジオラマ作品です。
月刊アーマーモデリング誌の「ヒトマルコンテスト」で銀賞を獲りました!
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この作品は制作過程をツイッターで随時ツイートしており以下にまとめてあります。
タミヤ1/35 10式戦車制作記 - Togetterまとめ ここでは製作過程のツイートしなかった部分を紹介します。 プラモは20年ぶりだったので2セット買って練習用の1号、コンテスト応募用の本チャン2号と2輛の10式戦車を作りました。先に1号で練習したおかげで注力すべきところと手を抜けるところがよく把握できて効率的に作ることができたと思います。ぶっつけ本番ではきっとこうはいかなかったでしょう。
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ヘッドライトはウェーブのクリアパーツを使用。裏側からエッチングソウで縦方向に引っ掻いてレンズっぽくしました。
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サイドスカートはスジ彫りを貫通させて別パーツっぽく。また左側面に地雷を喰らった設定なのでダメージ加工を施しています。(写真中央のサイドスカートは後方で交換した新品という設定)
実車のサイドスカートはけっこう薄そうなので、対戦車地雷やIEDの攻撃を受けたら実際はもっとベコベコになるでしょうがそこまで手を入れてうまく行く自信がなかったのでゴム部分が引きちぎられている程度でごまかしました。
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車体後部の道具箱は片方だけ新造してフタがひしゃげた感じにしました。写真では目立たないけど新造した方が微妙に大きくなってしまいました。
箱部分はエバーグリーンのプラ棒とケント紙、フタは紙だと折り目にシワが寄って金属っぽさが出なかったので手近にあったアルミテープの粘着面をシンナーで拭き取ったものを素材に作っています。 またフタを留める蝶ネジがキットのままでは向きが揃って不自然なので一度切り取ってランダムな向きに再接着しました。
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スモークディスチャージャーの開口部をうすうす攻撃。
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のちの作業のし易さを考えて砲塔はまず天面と側面のみ接着しました。
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スモークディスチャージャーのカバーは本来砲塔とは別パーツですがキットのままだと正面部分に本来あるべき分割線がモールドすらされていないので分割しました。
またスモークディスチャージャーの取り付け位置を少し上げ、目立たせます。
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スモークディスチャージャーのフタがキットでは平常時用なので戦闘時用っぽくモールドを追加しました。
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旋回機銃の薬莢受けなどをディテールアップ。
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砲塔側面の複合装甲カバーの分割線をサイドスカート同様貫通させます。これだけでかなりいい雰囲気になります。
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車体表面の滑り止めはクリアを塗った上から100均の砂時計の砂をふりかけて表現しました。
サフを吹かないと完全に定着しないのでうっかり手が触れると簡単にはがれてしまいます。なるべく他の作業を済ませて塗装の直前に行うのが吉です。
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なんやかんやあって基本塗装が終わった段階がこんな感じ。
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さて、ツイッターでは伏せていたのですが10式と絡めるために軽トラックもセミスクラッチで作りました。
自動車メーカーのサイトからダウンロードした三面図を1/35スケールでプリントアウトしてこれを参考に作っていきます。
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ベースはアリイ1/32オーナーズクラブのホンダT360。杓子定規に考えればスケールが合わないですが、T360は現在の軽トラックより一回り小さいのでちょうど1/35の現在の軽トラサイズになるんじゃないかな〜との読みで図面に乗せてみると、果たせるかな車幅もホイールベース長もドンピシャでした。
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インテリアもそれっぽくスクラッチ。
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タイヤは1/32オーナーズクラブのたこ焼きミラから流用。
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モーレツに切った貼ったしてなんとかかたちになりました。
余談ですが10式があらかた完成してから軽トラに着手したので完成写真を撮る頃にはそっちに愛着がわいてしまって気をつけないと軽トラメインの構図をとりがちになり、「ヒトマルコンテストだから!ね?!」と自分にいい聞かせながら撮影してましたw
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ジオラマのレイアウトを考えます。
ジオラマベースは世界堂で買ったA4サイズのフレーム。 民間人を救出して農道を逃げてきた普通科隊員がおっ取り刀で駆けつけた10式と国道との交差点で手短にミーティングしているイメージです。
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スチレンボードとスタイロフォームで高低差を作り、国道のアスファルトは320番くらいの紙ヤスリを使いました。(造形師アラーキーさんのマネ)
路側帯の白線は事務用の修正テープを使ってみたら簡単にいい感じになりました。
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クレオスの造形粘土で地面を作り、タミヤのテクスチャ−ペイントで泥と草のベースを作りました。
朝露、あるいは霧雨の降る情景をイメージしていたので泥にはアクリルブラックを混ぜて湿って黒ずんだ雰囲気を狙っています。 またテクスチャ−ペイントは粒子が均一なので要所要所にコーヒーの出し殻を混ぜたものを使って表情に変化を付けました。
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大まかに草を植えたら戦車と軽トラを配置しながらアラがうまく隠れるようにさらに草や泥を追加しました。
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ウェザリングまで済ませた10式です。この後最後の仕上げに露で濡れたようにクリヤーを吹きかけ、側面に面相筆で雨だれを描き込みました。
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というわけで完成です。
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ポージングをミスって荷台に腰掛けている隊員がうつむいているのが残念です。他の隊員のように後方を警戒している感じにしたかったんですけどね・・・
当初は砲塔バスケットに民生品のカップラーメンやミネラルウォーターの段ボール箱を満載していたり、軽トラと一緒に駐在さんの白カブも逃げてきたシチュエーションにしたかったので、時間的に実現できなかったのは少し心残りです。しかし要素を削ってでも完成させたことで賞が獲れたのでやり遂げた感もまた大きかったです。
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